こどもの頃、
従妹と二人で泊まった
大叔母の家の朝食。
明るい居間。
ちゃぶ台の上に並んだ、
ご飯と、焼き海苔と、納豆。
従妹と二人、いつものように
小皿に醤油を出す。
少し多めに。
何も考えずに。
ごちそうさまの後、
小皿を持ち上げようとしたとき、
「もったいない。」
大叔母が言った。
すぐそばのポットから
静かにお湯を注いで、すすった。
居間の中で、大叔母だけが動いていて、
私たちは何もできなかった。
少し遅れて、
ごめんなさい、と思った。
たぶん、言葉にもした。
食器を片付け始めた大叔母は、
いつも通り二人に手伝うように言った。
前を歩いていく。
その背中を追いながら、
もう一度こころの中で、
ごめんなさい、と思った。
さっきより、強く。

